2007年 10月 31日
横須賀美術館 |
開館しておよそ1年、10万人の入館があったそうだ。建築ジャーナルの取材で横須賀美術館へ行った。浦賀水道からの秋風はとても爽やかで、ついつい海ばかり眺めてしまいそうになりながらもじっくりと建築見学を楽しんだ。設計は山本理顕氏。ガラスの箱建築は美術館として成立しているのか・・・、そんな疑念を抱きながらの取材となった。
全景をみる。
中央に収蔵庫を配置し、その廻りを展示室とするゾーニングは動線計画が要となる美術館計画としてとてもよく出来ている。3層におよぶ展示空間が縦横無尽に交差しながらつくり出すダイナミズムはさすがだ。一方、外部を構成しているガラスの箱は少々???を感じてしまう。美しい海を連想させるが説得力に欠ける気がする。本来の内部空間を構成している外壁はそのガラスの中にあり、いわゆるダブルスキン構造になっているのだが、温熱環境としてのバッファーゾーンだとしても意味が弱い。塩害対策とも言われているが、それならば完全にガラスの箱で包んで欲しかったし、でなければダブルスキンの部分を回廊とするなど、より積極的な機能を持たせる事が出来なかったのかと思ってしまう。
近づいて行くとガラス箱の中に所々丸穴の空いた白い箱が見えて入れ子の状態が見て取れる。 内部からみるとこんな風に所々に穴があいている。 ガラスの壁越しに見える浦賀の海はとても美しかった。 カフェで海を眺めながらの遅めのランチ。高くて不味い。 この天井の高い縦長の展示室は欧州にみる美術館のようで少し感動!ちゃんと撮影許可を取ってます。 敷地の傾斜を利用した公園が建物裏手にあり、そこと繋がるように建物の屋上部分に出られる。さしずめ客船の甲板から眺める大海原というところか!
全景をみる。
中央に収蔵庫を配置し、その廻りを展示室とするゾーニングは動線計画が要となる美術館計画としてとてもよく出来ている。3層におよぶ展示空間が縦横無尽に交差しながらつくり出すダイナミズムはさすがだ。一方、外部を構成しているガラスの箱は少々???を感じてしまう。美しい海を連想させるが説得力に欠ける気がする。本来の内部空間を構成している外壁はそのガラスの中にあり、いわゆるダブルスキン構造になっているのだが、温熱環境としてのバッファーゾーンだとしても意味が弱い。塩害対策とも言われているが、それならば完全にガラスの箱で包んで欲しかったし、でなければダブルスキンの部分を回廊とするなど、より積極的な機能を持たせる事が出来なかったのかと思ってしまう。
近づいて行くとガラス箱の中に所々丸穴の空いた白い箱が見えて入れ子の状態が見て取れる。
by sasstyle
| 2007-10-31 12:29
| 建築ジャーナル誌取材